不毛の海路

 

 

細い雨がそそぐ朝に

私は一人漕ぎ出していた

呆けたように漕ぎ出していた

 

揺れる心 標にして

小舟は滑る するりするりと

道なき道を するりするりと

 

海が荒れる日は 重い錨を降ろし

波に枕して 草木の夢を見る

 

今は見えない陸地を目指して

進むだけ

 

今日も変わらぬ景色の中

小舟は浮かぶ ぷかりぷかりと

太陽に焼かれ ぷかりぷかりと

 

絶えず吹きつける 潮風に蝕まれて

鮮やかに映る 光を失くしても

 

今は見えない陸地を目指して

進むだけ

今は見えない陸地を信じて

進むだけ